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I Am Easy To Find(原題)のKentaCのレビュー・感想・評価

I Am Easy To Find(原題)(2019年製作の映画)
3.8
26分のモノクロ短編映画で、ある1人の女性が生まれてから死ぬまでの一生を、人生で起こる普遍的かつさまざまな出来事を通して描いた物語。

英語字幕で観ましたが、彼女の状況や心情を表す一文がナレーション的に次々と表示され、そしてそこまで複雑な英語ではなく、またもし理解できなかったとしても彼女の表情や描かれる状況などからちゃんとこちらに伝わってくるので、問題なく観、そして感じることができる作品になっています。

1人の成人女性がそのままの見た目と姿で(例えば特殊メイクなどで老けさせる等もなく)、幼少期から老年期に至るまでを演じ切っているので、最初はその演出に理解が追いつきませんでしたが、
なるほどそういうことか、と理解できてからは、
時間と肉体の制約を超えた1人の女性の魂がそのままそこにあるかのような不思議な見え方になって、とても面白い感覚を持つことができました。

基本的に淡々と彼女の人生が紡がれていくので、軽めにぼーっと観ることができつつも、同時に自分の人生も幼少期から振り返りたくなる、そんな普遍性と共感性に満ちた映画になっています。
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