青春恋愛ストーリーっぽい邦題に騙されて普通にスルーするところでしたが、なんとなく見てみたら一気に引き込まれました。
とにかく撮り方がうまいというか、音の使い方が絶妙というか、何ならストーリーがなくてもいけそうなくらいに映像と音像が見事。
邦題から受けるイメージよりも遥かに重量級で、バッドエンドしか見えないような重苦しい雰囲気に、さらなる重い出来事を絡めながら重々しく進んでいきます。
メイドインチャイナ映画はこれが3本目で、すべて重いテーマばかりですが、どれも面白く、特に表情で語り尽くす俳優陣の演技が出色。
この作品も主演女優の雄弁な無表情が絶品極まりなく、これが浸透型ワンインチパンチのように、内臓にズンズン効いてきて感情を揺さぶってきます。
それにしても、この腹立たしくも荒みきった抑圧社会の中で生まれた、二人の若者のピュアな感情は、頭からつま先まで汚れきった我々(誰?)からすると悲しいくらいに爽やか。
文句なしと思いつつも、どうも終わらせ方だけがイマイチかな、、などとと思いながらボーっと観ていたら、唐突に中国政府のいじめ防止対策の取り組みを褒め称えるズッコケ映像が出てきて吃驚仰天。これはひどい。。。
マイナス3点位のダメージですがとりあえず無視しようと思います。