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オペラ座の怪人のmanamiのレビュー・感想・評価

オペラ座の怪人(2004年製作の映画)
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再鑑賞。劇場公開時に友達数人と観に行った。十代の頃からずっと、映画は一人またはデートでしか行ったことなくて、女の子何人かで映画を観たのは後にも先にもこれだけ。これはそのメンツで正解だった、だって鑑賞後、ラウルとファントム其々のカッコ良さについてキャッキャと女子トークしたくなる作品だから。
「現在」である1919年はモノクロから始まる。そしてシャンデリアきっかけでかの有名な音楽が鳴り響くとともに、物語の舞台である「過去」へと誘われ画面も彩られていく。なんとも麗しいオープニング。
普通のセリフはほとんどなくて、ひたすら歌う、みんな歌う。さらに時には踊る、マスカレードのシーンは皆モノトーンの装いなのに華やかで美しい。
ジェラルドバトラーの歌声がやっぱり素敵。クリスティーヌを初めて地下に連れて行く場面では甘く且つ力強く。舞台上で「二度と戻れない」と歌うときには官能的。クリスティーヌに選択を迫る際には怒りと悲しみが混じる。
ということで私はファントム派です。
ファントムとクリスティーヌを結びつけていたものは「音楽」。彼の音楽的才能ゆえに彼女は惹かれていて、「天使」という呼び名からも分かるように偶像として、父親の面影が重なる幻影として見ていた。それに対して彼は、自身が立つことのできない、現実の華やかな舞台に立つ彼女を愛していて、音楽でそれを表現していた。
でもファントムが愛するほどクリスティーヌからは愛情ではなく憐みが向けられる。彼が彼女を欲するほど彼女の心は彼から離れていく。何年も見つめ続けてきたからこそ、彼女の唇と気持ちが別のところにあると、痛いほど分かってしまったんだろうな。
それから最後にもう一つ、クリスティーヌもさることながらメグがものすごく可愛い!お人形さんのよう。映画はこれしか出演されてないようで残念だわ。

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