エイデン

テリトリー・オブ・ザ・デッドのエイデンのレビュー・感想・評価

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愛するレイチェルとの結婚を控えたサムは、企画者のエリックら友人達に連れられ、男同士のバチェラーパーティーにやって来ていた
そこには結婚式に招待していた妻子持ちのトビー、金持ちの弁護士マイルズ、薬を売っているチーズ、いけてない同級生アル、サムの妹と付き合っているブランドンという昔馴染みの“イケている仲間”、そしてレイチェルの父親ジェラルドが集まっていた
そこでエリックから、今回のパーティーの概要が語られる
それは、ゾンビに扮した元軍人達とペイントボールで戦うというサバイバルゲームだと言う
元海軍だというジェラルドの機嫌を取ろうとサムは必死だったが、エリック以外はあまり乗り気ではなかった
渋々 会場へと赴くと、早速軍服姿の男に案内され、倉庫の中へと通される
1人やる気に溢れるエリックは、サバイバルキットやナイフまで持ち込んでいた
倉庫の中でペイントボールとおもちゃの警棒、衣装を渡されると、進行役のマーシャル軍曹によってルールの説明と武器の練習が始まる
そして決して相手の頭を撃たないことを念押され、サムが練習がてらゾンビ役のスティーヴを倒してみることに
何とかスティーヴを倒したサムら一行は、地図とウォッカを持たされ、早速 軍用車に乗せられゲームの会場へと移動する
日暮れ前に森の奥にある燃料庫へ行くという任務を説明されると、途中 第1グループに降りろと指示が
とりあえずサムは未来の義父となるジェラルドと親交を深めようとグループに誘うが断られ、仕方なくエリック、マイルズ、トビーと共に先行して森へと入るが、早々に間抜けなエリックと地図の読み方で揉め、後悔し始めていた
一方もう1チームとなったチーズ、ブランドン、アルは、ジェラルドにサムの良い話をしようとするが空回り
サムとトビーは早々に飽きはじめ、マイルズは便意を催して森へと入っていくが、ただ1人エリックだけは昔のように何もかも忘れて楽しみたいと考えていた
その時 マイルズが森の中でゾンビを発見、駆けつけたエリックとトビーが戦闘を開始する
間違えてウォッカをがぶ飲みしてしまったサムは調子が悪く置いてきぼりを食らってしまうが、そこに練習台となっていたあのゾンビ スティーヴが現れる
ペイントボールを構えたサムだったが弾切れを起こしてしまい、スティーヴに押し倒されてしまう
サムは咄嗟に警棒に手を伸ばしスティーヴに向けて突き出そうとするが、なんとそれは木の棒で、勢いに任せてスティーヴの身体を貫いてしまい・・・



バチェラーパーティーで訪れたゾンビ役相手のサバゲーで起きた悲劇を描くコメディ映画

オブ・ザ・デッドの名を冠してはいるものの、本物のゾンビが一切出てこないので、死体の腐乱臭に釣られてやって来た人は注意してほしい
パッケージにある「ゾンビ映画界のニューウェイブ!」という評価は、このゾンビが出てこないゾンビ映画という点なんだろうけど

映像的な面白さというよりは軽妙なやり取りに重点を置いた作品で、多々ブラックジョークなども炸裂するものの、大体日本人の口には合いにくいものばかりに感じる
ゾンビ・コメディにありがちな死体を弄ぶ系のブラックジョークもあったりはするけど、ゴアな表現も控えめだったりと、コメディではあるものの面白さを見出しにくい

以上のようなグダグダとした会話劇より終盤のが割と面白め
コト自体は主人公連中がドグサレ畜生な点に尽きるけど、仲間を殺られた元軍人ゾンビコスプレ軍団とのバトルが展開
どっちも違うベクトルで頭がアレだったこともあって構図は面白い
ぶっちゃけゾンビという設定に惑わされてるだけで、サバゲーやってたら双方殺すモードになった映画と捉えた方が正しい

バチェラーパーティーやら個性がとんがった仲間やら、色々な要素がおざなりになってる作品
肩の力を抜いて、生産性ゼロのしょうもなさを楽しんでほしい
エイデン

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