kyoko

インディアナ州モンロヴィアのkyokoのレビュー・感想・評価

4.0
デカイデカイ、とにかくなんもかもがデカイ。農地も家畜運搬トレーラーも乾燥コーンが入ったタンクも。
住人もデカイ。住人が食べる肉も。そりゃ太るわ。

ジャクソンハイツの多様性とは真逆と言っていい、ほぼほぼ白一色の世界。「善きアメリカ人」として生を終えるための信仰心とともに、飲み食いと乗り物と狩猟を娯楽にしている彼らの生活は牧歌的に見えなくもないけれど。

友達の親戚は親戚の友達、みたいに、ここで生まれてここで死んでいく者たちで形成されたコミュニティは、これほどまでに広い土地を持ちながら、あまりにも狭い。分譲地をめぐって露見する排他性が、この町の時間を止めている。

どうやら死者の身内であるらしい牧師?神父?の、「他者からみたらひとつも面白くない身内ネタ」満載の説教(メガネ外したり掛けたりポケットに手を入れたり出したり落ち着かない)、からのアメイジンググレイス、からの淡々とした土葬職人たちがいかにもワイズマン的でニヤニヤしてしまった。ていうか、最後のお別れはそこじゃないのね…
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