NAOKI

列車に乗った男のNAOKIのレビュー・感想・評価

列車に乗った男(2002年製作の映画)
3.9
おとうさん…あなたの人生…思ってた通り?
他にも違うこんな人生あったかなぁ…とか夢想する?

「髪結いの亭主」や「仕立て屋の恋」で一世を風靡したパトリス・ルコント監督の2002年の作品で、おれにとってとても大切な映画になりました😁💦

誰かが列車に乗って街にやって来る…最後は誰かが列車に乗って街を去る…列車って何?誰かって誰?
駅についたとき駅前の店舗のシャッターが、自動で閉まっていく描写が素晴らしい💦

二人の男…もと大学教授と闇社会に生きるアウトサイダー…両極的なふたりが薬局で出会う…買った鎮痛剤が店員が間違えて発泡剤(タクシードライバーでトラヴィスが飲んでたやつね)だったことから「水がないと飲めない」
こんな些細なことがふたりを結ぶ。

自分には縁がなかったお互いの人生に憧れを覚えて、いつの間にか不思議な友情のようなものが芽生え、そしてこの二人の人生は映画のラストに思いもよらない交差を見せる。

列車の走るリズムから生まれたと思われるメインテーマが耳について離れなくなる。

おとうさん…あなたの人生は思ってた通りですか?
それとも…
どこかのヨーロッパの寂れた町を一人歩く…
こんな人生もあったかもって夢想する?
NAOKI

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