このレビューはネタバレを含みます
あまり面白くなかった。サイレントとトーキーを織り交ぜた演出に対する違和感、ひとりの女性を追いかける男性たちというストーリーが自分には馴染まなかったのだと思う。同じメロドラマでも女性が男性を追いかける『巴里祭』の方が好みである。
それでもこの監督が描く作品には、ストーリーが終わってもなお日常、あるいは新たな物語が続く予感を起こさせるからまた観たくなる。正にデジャブ。他の作品が本作の続き、本作が他の作品の続きと捉えることができるのもまた面白い。そういった意味では名作に違いないのだが、残念ながら本作は自分の肌には合わなかった。