れい

夕陽のあとのれいのレビュー・感想・評価

夕陽のあと(2019年製作の映画)
5.0
地域おこしのプロジェクトにて鹿児島県長島町で製作されたとのこと。美しい自然を良い意味で日常的に、人間の生と絡めて情感たっぷりな文学的映画を撮る越川道夫監督とのタッグで、悲しくも美しい母性の物語を描きあげていました。

映画の中の「母」、それは男女の性に関わるものでなく、島、海、そこに住む人々等、大きな意味合いで語られています。少年の二人の母親が、苦悩しながら真の母親として目覚めていく過程で、観ている私自身の「母」の概念も変わっていきました。

映し出される島の文化(鰤の養殖や、祭り等)、そして美しい夕陽、その後の海の温かさを実際に体感してみたく、いつか撮影と同じ時期に長島を訪れようと思いました。

俳優さん達の存在感(演技とは思えない)、山田真歩さんしかり川口覚くんしかり、繊細な表現で魅せてくれる越川組の方達は、実に私好みです。
れい

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