ぎー

ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジのぎーのレビュー・感想・評価

3.5
【2022年ヒット作特集4作品目】
事前にヴェノム1作品目をザッと復習してから鑑賞。
口コミがそんなに芳しくなかったから期待値下がってたけど、なんでなんで、なかなか普通に楽しいし面白かった!
やっぱりこのぜんぜん良心のカケラもないヒーローが主人公っていうのが個性的で面白い。
あとこのシリーズ2作品目に関していうと、滅茶苦茶極悪非道な人間に最強の能力を持つヴェノムの同種が寄生した結果、本当に宣伝文句のように最強最悪の敵キャラになってて、かなり刺激的だった。
監督は新猿の惑星三部作のシーザー役やロード・オブ・ザ・リングシリーズのゴラム役で知られてるアンディ・サーキス。
映画監督やってるっていうのは知らなかったけど、アクションシーンのスピード感や、ギリギリ残酷になり過ぎないレベルの激しい演出、無理なく短い尺に全部を納めきめる感じとか良かったと思う。
出演者陣で印象的だったのはナオミ・ハリス。
今回は女ヴィロンを演じてたけど、パイレーツ・オブ・カリビアンシリーズのティア・ダルマばりのインパクトで、滅茶苦茶怖かった。

連続殺人犯のクレタスと主人公ブロックの関係性は独特だったな。
どうしてクレタスがブロックを気に入って独占取材の記者として指名していたのか最後まで分からなかったし、そもそも死刑が確定していたのだから、確かにブロックの未解決事件に関する記事で死刑が加速したとはいえ、ブロックを逆恨みするのは筋が違う気がする。
そんなこと連続殺人犯に言ってもしょうがないんだろうけど。

ブロックと元恋人アンの関係性も独特だった。
アンが掴めない。
普通元カレに今カレと婚約した事を報告する必要あるかな?笑
一方でブロックの依頼で生命の危険も顧みず、ブロックと喧嘩して出ていったヴェノム探しはやってあげたりしてるし。

連続殺人犯クレタスがヴィロンになるプロセスもよく分からなかった。
ヴェノムの血が混じったブロックの血を舐めて、かつ、クレタスがエイリアンに適合したから、何だろうけど、ブロックの血が体内に入っただけでエイリアンとの適合が始まっちゃうとしたら、かなり多くのブロックの周りの人々が同じ局面に晒される気がするけどな。

とはいえ、この映画のヴィランである赤いヴェノム"カーネイジ".はかなり魅力的だった。
いかんせん人格が最悪でパワーも最強だから敵としては厄介。
普通ヴィランって人間性があったり、そうでなくっても何らかのビジョンとか曲がった大義があったりするんだけど、このヴィランはそれが全くない。
だからこそ厄介で、気持ち良いくらい悪いのが魅力的だったと思う。

最後のバトルは迫力もかなりあったし、その上決着も納得がいくものだった。
正直カーネイジ強過ぎて、絶対勝てないんじゃないかって思ったけど、結局仲間との絆がモノを言った。
それも絆の力でメンタル的に強くなる、とかではなくって、ヴェノム達が苦手な大音量でヴェノム達が分離しちゃって、カーネイジは移植する先の味方がいなかったのに対して、ヴェノムはアン夫婦がいて、それを介して速やかにブロックの元に戻った。
なかなかこういう映画にしてはロジカルだし、仲間ってものをうまく活用できてたと思う。

終盤を見るにスパイダーマンシリーズともそろそろクロスオーバーしそうだし、続編が普通に楽しみ!
ぎー

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