グラビティボルト

シン・ウルトラマンのグラビティボルトのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
2.0
玩具ばかり弄って、まともに役者を正面から撮れない「おとなこども」が撮ったような映画。
正直、すっっっげぇ恥ずかしかった。
毎週プリキュア~レンジャーを観てる時には一切感じないこっ恥ずかしさがある。
ずっとナメ物の位置を動かしてるような連中が役者に興味あるフリするからこうなるんだという、無様なショットが釣瓶打ち。
長澤まさみの初登場シーンの、全く文脈を踏まえていない「狙われた街」の肩越しオマージュからしてそれは明らか。
「昔観たから」役者の鼻の穴が気になるようなローアングルをガチャガチャ繋ぐことしか出来ない平場に辟易。
最初のヘリでPC叩く画の繋ぎからしてもう無策に感じる。
まず、会話パートにおける真っ当な切り返しを覚えてから映画を撮ってくれ。
昔撮影の仕事してた時にどういう画が必要かわからないままカメラを持って全く編集で使え無かった思い出が蘇り、何かやたら不快だった。
劇中初めてスペシウム光線を撃つ場面も最悪。どうしてポージングをシンプルに撮ってくれないのか。
あそこで有岡大貴のウザいリアクションを入れる意味が何処にあるのか。
人間を撮るって、ただ映っていれば良いというものじゃないんだよ。
切り返しによる二者のサイズの違いとか、細かい画作りが物を言うから平場を撮るのは難しいのに、こいつらは
「ジッソウジアングル」だの「空想科学」だのに逃げて目高で役者を撮ることすら放棄してるように感じる。
本当は人間に興味ないので、交渉(支配)を企む宇宙人は妙に映えるのは唯一の収穫。
まぁ、「美しい星」の佐々木蔵之介には遠く及ばないが。

※長澤まさみに関しては、別に
 「女性描写が昭和」であることが悪い
 訳じゃないとは思う。
 その辺り古い作家が活躍していたって
 別に問題はない。
 ただ、あのケツを叩く動作が全く
 キャラ描写に繫がらないし、
 叩いた/叩かれた側の会話にも全く
 掛からない上に、編集も無理にケツを
 叩く画を入れるからズタズタに
 なっているのが最悪。
 ただただ、脚本に書いてあるから
 やらせてるだけ。
 そんなんで役者の動作を撮っても、
 セクハラだろうが、現代的だろうが
 空虚だよ