Sachika

シン・ウルトラマンのSachikaのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
4.0
宇宙は広い、そして未知だ。
その広い宇宙の、小さな小さな星・地球。
そこに住む弱くて愚かな人類。
我々にできる事は微力だ。
何かあれば神を崇め祈るし、誰かに頼り縋り付く。
日本だけに現れる禍威獣は、街や山々を破壊し、電気や放射能を奪い、私たちに圧倒的な力の差を見せつける。
そんな私たちを助けてくれるのは、異星からやってきたウルトラマンだ。

ウルトラマンが何故カッコいいか、人が何故弱くても"強く"生きているのか、その意味がわかる、希望が持てる作品。
最高に面白いの一言!
『ウルトラマン』としても良かったし、人間の微力でも懸命に生きている所、抗う強さを持っている所、人を想える所、それらが垣間見えるのも良かった。
そんな"人間の良さ"を表し、私たちの姿を代弁してくれているのが、本作では有岡くんだなと思って。MVP。
演技がすごいとかじゃないけど、共感ができる演技だった。

ウルトラマンに詳しい訳ではないけど、カメラ、コマ割り、音楽、フォント、デザイン、色々な所に愛情を詰め込んで、ファンがあ!っとなる作品を作ったんだなあと想像したし、ウルトラマンのぬるっとしたフォルムとか、禍威獣の姿とか、記憶の中の姿よりもアップデートされてるなあとも思った。

でもまあ難しい事なんて言わずに、上映後ににっこにこしながらポスターの前でポーズをキメて、お母さんに写真をせがんでいた小さい男の子。
あの子の笑顔がこの映画の全てなんじゃないかなあ、と思う。
大人から子どもまでワクワクして、ニコニコして、最高の映画体験だった。
Sachika

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