ぐるぐるシュルツ

マリッジ・ストーリーのぐるぐるシュルツのレビュー・感想・評価

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)
4.5
道理が合わなくなっても、好きでいるよ。

〜〜〜

ノア・バームバックの私小説感は、
いつも見終わった後に
僕の日常生活までグイグイ侵食していく。

チャーリーのBeing Aliveもニクい。
主演2人は流石、弁護士たちも流石。
どっちに共感できる、とかで片付けないのが凄く良い。
散らかったままで、それでも愛するところが凄く良い。
一度灯った火は弱くなっても、
なかなか消えやしない。

そして、
人生は忘れるための時間じゃない。
許し合うための時間だよって、
納得させてくれる。

〜〜〜

ラストシーン。
ゆるやかにオーケストレーションが入ったと思ったら、
ふっとピアノのだけのシンプルな和音が響く。
その瞬間の素朴だけれども、芯の太い感情。
この監督さんは、
いつもそこを逃さないから、
とても好き。心地よい。