やわらか

スラム砦の伝説のやわらかのレビュー・感想・評価

スラム砦の伝説(1984年製作の映画)
3.3
早稲田松竹のセルゲイ・パラジャーノフ特集。
 
はじめてこの人の作品観ました。1950年代から活動しているけど、この作品は同時上映の「アシク・ケリブ」とともに最晩年の作品なのね。
 
ソビエトの映画自体にそれほど馴染みがないのだけど、観た印象としてはソビエトというよりグルジアという地域の色が強く出ているように感じたかな。歴史と絡むのかもしれないけど、キリスト教的な表現(教会、一神教的な神、十字架)とアラブ的世界、さらにギリシャ的な価値観が混じって表現されているのは興味深い。
 
技術的なところでは、4コマ漫画的に1シーン1シーンが短く1~3分程度に切られていて、間に「母の嘆き」みたいなタイトルスライドが表示される。あと、音声多重(地元の言語+ロシア語?)が最初から最後まで続くのでこれはかなり気になった(知らない2言語の多重音声なので。。)
 
とは言え正直に言えば、自分自身はこの映画を楽しむような感覚的な訓練が足りなかったと思う。また、いろいろな経験を経た上で観る機会があれば。
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