街の上でのamuのネタバレレビュー・内容・結末

何通りか決まったシチュエーション（特に部屋）での会話劇が多かったので三浦大輔のお洒落バージョンかな？と思ったら今泉監督でした。

友情出演の成田凌しかり、若葉竜也さんの唇の乾き具合からこれ「愛がなんだ」撮った後についでに撮ったのかなと思ってしまうくらい演者の雰囲気が既視感あった。

監督ノーチェックでとにかく若葉竜也さんの演技見たさに私としては珍しく無料配信が待てずにレンタル料金を払って観た作品。

好きなお店（ビビビ）が普通にストーリーの中に組み込まれて使われていてちょっと嬉しかった。

主人公である若葉竜也さん演じる青（あお）という名前が、字は同じだけど「愛がなんだ」では読み方が「セイ」だったのは監督の意図するところが何かあったのか気にはなったけれど、特に調べなかった。（苗字は違うし職業も性格も生き方も違うからもちろん別の人物なわけだけど、下の名前の字が一緒なのはやはり気になるところだった。）

ほとんどが素人みたいな演者さんなところにリアリティと生々しさがある今泉監督らしさ全開の作品だった。割とエンタメ感も加えた「愛がなんだ」が表なのだとしたら、こちらは監督のファンのため、また監督自身の趣味だけで作りたくて作った裏作品感があった。

お巡りさんとマスターがなんか嫌だったけど（笑）、若葉さんがやってる古着屋さんがあったら行きたいよ！と思ったり、人と人の空気感とかそれこそよく出来た自主映画な感じだった。

青のお店でTシャツを買った男の子、めちゃくちゃそのTシャツ着てくれててちょっと可笑しかった。一番好きだった人には振られてしまったことがわかる、二番目に好きな子と一緒にいるというのも細かい伏線回収が加えられていて面白かった。

私は嫌いじゃないけど、万人受けする作品では無いよなぁ、と思うのだけど相当に評価が高くて驚いた。不思議。もともとこの作品を観る人は作風をわかっていて着手しているのかもしれない。