潜入捜査官に対する痴漢行為により懲戒免職を受けた元刑事（上田耕一）が、自身の過失により未亡人となった女性（山口美也子）を庇護する。東映エログロ路線と日活ロマンポルノの残党が手を組んでいる、通称"尻撫で"シリーズ第6弾（最終作）。

第2作目が螢雪次朗のドラマ、第4作目が温水洋一のドラマだったため、本作では上田耕一が中心人物となる。13年前に過失で一般人の命を奪い去った立場でありながら、裏では痴漢行為に逃避する。そんな劣等性を抱えている元刑事の葛藤劇。

未亡人から家出娘（菊地花子）の捜索を依頼された元刑事が、未亡人にほのかな恋心を抱きつつ、思春期のツンツン娘に父性を向けていく。70年代の日活ロマンポルノに出演していた、山口美也子が未亡人役を演じている。

不良グループの一員となり美人局（オヤジ狩り）を働いている家出娘が、螢雪次朗の痴漢グループとクロスオーバーする展開が面白い。痴漢グループという運命共同体からの脱出劇がリリカルに描かれており、前向きなラストに溜飲が下がる。

しかしよく6作もったなぁ。新橋駅前ってあんなに鳩いたんだ。集大成ですね。

• #尻を撫でまわしつずけた男痴漢日記6

痴漢たちが大人同士の恋愛を繰り広げる痴漢日記シリーズの6作目にして最終章。
今回の主人公は惚れた女の娘のために頑張る痴漢刑事。まあ相も変わらずていよく良い話に纏められていて切な面白い。
6作全て作り手の意図通りに泣かせられるのって凄いことなんじゃないか。
埋もれているにはもったいない良いシリーズでした。