Sachika

コリーニ事件のSachikaのレビュー・感想・評価

コリーニ事件(2019年製作の映画)
3.8
実業家のマイヤー氏が殺害された事件の被告人・コリーニの弁護を担当する事になった、新人弁護士のライネン。
皮肉にも、殺されたマイヤーは、自身が子供の頃に父の様に慕っていた人物だった。
優しかったマイヤーが何故殺されたのか。
弁護士という中立な立場と、父の様な存在を殺された怒りとに悩みながら、コリーニの殺人の動機を調べていくライネン。

黙秘を貫いていたコリーニの、ライネンへの願いとは。
舞台はドイツから、コリーニの出生地・イタリアへ。
裁判が進むにつれ、ドイツの暗い歴史が明かされていく。

実在の事件を元にした、ベストセラー小説の映画化。
「戦後ドイツの<不都合な真実>」の通り、これはドイツでしか作れない作品だし、物語はミステリーから、思いもよらぬ司法の闇にまでたどり着く。
弁護士の「正義」とは、人の良心とは。
落ち込む映画かなと思ったけど、わたしは好きな作品です。
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