トッドヘインズが社会問題を扱うとこんな感じになるのね。水俣同様、闘争がいまだに続いているということもあって、エンタメ性を極力排除した、良く言って骨太、悪く言って地味。
テフロンという身近な素材が引き起こした汚染を巡って人体実験が行われた事実はもちろん知らなかった。なのに衝撃的というほどの驚きはない。いかにもありそうだなと思ってしまうし、最後の最後まで弁護士の死に物狂いの闘いが大企業にダメージを与えたとは到底思えず(謎のサブタイ)、胸熱になるどころかなにやら空疎な気分になってしまった。
(「華氏911」で観たオバマのわざとらしいパフォーマンスを思い出したせいもある)
あまりにも素が「プリクラ顔」でちょっと苦手なアンハサウェイ、こういう役だと安心して観られる。
(「マイ・インターン」はしんどくて観ていられない)