Inagaquilala

ディスコのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

ディスコ(2019年製作の映画)
3.3
東京国際映画祭で観賞。「ディスコ」というタイトルだが、内容はノルウェー国内のカルト教団の実態を、ドラマとして描いている。主人公はフリースタイルのディスコダンスの優勝者で、「フリーダム」という新興宗教の教団の後継者。しかし、彼女はダンスの大会で挫折を味わったことをきっかけに、自らの信ずるところに疑いを持つ。そして、他の教団にも目を向けて悩む彼女の姿を通して、カルト集団の在り方を問うていくという内容だ。ノルウェーの女性監督の作品だが、入念な調査を基にして、描いているということで(記者会見でそう言っていた)、こんな実態が北欧の国にもあるのだと知り、やや考えを新たにした。冒頭、華やかなディスコの場面から始まるが、そこで繰り広げられるある種の熱狂が、カルト宗教と重なるように見せているところが、イントロダクションとしてはなかなか考えられているなという感じがした。先が読めない展開なのだが、終わってみると、とてもシンプルな構造の作品なのだと理解した。
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