先行上映にて観了。
想定外にアウトサイダーな感じが強いラブストーリーであり意表を突かれたと思ったら、韓国映画『ただ君だけ』のリメイクだったと後から分かり納得です。観てませんが、その大元はチャップリンの『街の灯』にリスペクトされた作品であったとも知り更に驚きました。
視力を失った女性と挫折したキックボクサーの恋物語が基本で、そこに結構ハードなクライムストーリーが絡んで来る異国モノ感に違和感を持つ方もいるかも知れませんが、それが同種日本映画との差別化に成功しており見応えのある作品になっている事も確かです。
吉高由里子さんは安住の佇まいであり、横浜流星さんはファイトシーンもキッチリこなし、単なる美男美女のラブストーリーを超越させていて、共に魅せる演技を遺憾なく披露しています。
観ていないのでオリジナルとは比べられませんが、危うさを漂わせながらも破綻はしない登米裕一さんの脚本を、近作『思い、思われ、ふり、ふられ』に続き三木孝浩監督が手堅い演出で応えます。良い意味で色々と裏切られて思いのほか面白く観られました。
