みうら

雨月物語のみうらのネタバレレビュー・内容・結末

雨月物語(1953年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

上田秋成の雨月物語を題材にした映画。雨月物語の中の2篇「浅茅が宿」と「蛇性の婬」、そしてモーパッサンの「勲章」をモチーフにしている。

焼物売りの男が妻子を置いて焼物を売りに行くが、その先で美しい女性と恋に落ちる。だがしかしその美しい女性はこの世のものではなく、我に返った男が家に戻ると、妻は既に命を落としており子供だけが生き残っていた。
焼物売りの男とは別に、武士になって手柄が欲しい男が、本当に大切なものに気付き、自分の元の百姓に戻っていく。

戦争に翻弄される人々を描いており、特に宮木役(死んでしまう妻)と、この世のものではない美しい女性の若狭役が、とてもよかった。男のやりたい事を見守り耐え忍ぶ妻と、男のやりたい事を自身の美貌で抑えて虜にする愛人との対比がすごい。

妻は死んでしまうが、子供は生き残っていてよかった。子供がほとんど成長していなかったので、半年とかの話なんだろうな。
みうら

みうら