このレビューはネタバレを含みます
石川淳の『新釈雨月物語』を読んだ後で鑑賞。
今作は、「浅茅が宿」と「蛇性の淫」の2篇を元に、物語が再構成されている。
(全体的に原作よりも救いがあるまとめ方だったけれど、蛇要素は残しておいてほしかった...)
不気味な雅楽の音色、ぬらぬらと恐ろしい画面などの演出が見事。
溝口健二は長回しで有名だけれど、中でも終盤、主人公がもとの家へ戻って妻を捜すシーンが素晴らしい。
「気をつけて下さいよ〜 ご無事でね〜」という台詞が、The Booksの曲「Tokyo」にサンプリングされている。個人的にタイムリーだったので驚いた。