とし

人生、区切りの旅のとしのレビュー・感想・評価

人生、区切りの旅(2019年製作の映画)
3.8
父子で、亡き妻の遺骨を遥かアイルランドの湖へ。それが、危なっかしいロードムービーの終着。旅の途中、BARのカウンターに佇む若い女。意地悪のタイミング。この父・息子・女のトライアングルが可笑しい。男としてはやっちまったなー!状態の巧いシークエンス。"亡くなった最愛の人を疑う"。もし自分の心にそんな小さな影が生まれてしまったら。気丈に振る舞っていた父、フランクの背中が痩せていく。ポンコツだった放蕩息子、ショーンの足がほんの少しだけ地に着いていく。大自然が広がる終盤は、それやられたら泣ける!てやつを見事にやってくる。絶望という名の花を咲かせましょう。長い月日を生きても、今は今しか生きることが出来ない。いや、今を生きる。それでいいのだ。バカボンのパパは万国共通、最強なのだ。

あと、邦題は変えるべきなのだ。
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