シガーandシュガー

THAT/ザット ジ・エンドのシガーandシュガーのネタバレレビュー・内容・結末

THAT/ザット ジ・エンド(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

曰くのある土地に建っている殺人小屋へ迷い込んでしまった若者たちの悲劇。

殺人小屋の作りとか、迷い込む犠牲者には偶然の要素が大きすぎることとか、ちょいちょい不満はあるのだけど、悪いピエロが人間であることを思えば、一人で殺人小屋を作ってじっと犠牲者を待っている異常さを想像するだけでホラーとして成立するのかな、と。
もったいないなと思ったのが、映画本編の前置き的に書かれていた昔の「サーカス団皆殺し事件」が、描かれる分量ほどには本編でスッキリオチていないので、新聞の切れ端か書き物かなんかで若者たちが知るという程度で良かったと思う。含みを持たせるボリュームがおかしいので肩透かしを喰らった気になってしまうので勿体無い。

そして最後、女子二人が助かってしまうのは、ピエロがやはり人間だから限界があったということでいいのだろうか。これも前置きの映像を考えたら、もっと超人的あるいは実際に悪魔だったみたいなことで、草木も生えないくらいに殺伐としてしまっても良かったと思う。

ボロい小屋のはめ板の隙間から見える青空が奇妙に良くて印象に残っている。乾いた土地の感じが嫌いじゃないので、ストーリーは別問題として嫌いではない作品。