ルッキオ

権力に告ぐのルッキオのレビュー・感想・評価

権力に告ぐ(2019年製作の映画)
3.5
税金払わず国外逃亡してる若造社長、アメリカ人ceo(?)は朝食食べながら重要な会議に参加、という分かりやすいハゲタカファンドの悪役描写もあるにはあるんだがここだけでしたね。

主役の検事はよく分からない理由で濡れ衣をかけられるも、このフックはあまりストーリーに機能していない気がする。
社会的に追い込まれるようなこともあまりなく、職務上は大した影響もないのであくまで進行のためのフックにしか見えなかったな。
権力が仕組んだ冤罪でもないからこの物語の動機としてはイマイチ弱い気がする。

裏で暗躍する元権力者たち。マスコミを賑わしてる最中に、あんな目立つ方法で闇に葬るというのが杜撰すぎませんか?
二回目は失敗してるし、やっぱ杜撰(´ω`)

韓国国民の敵であるファンドを悪役に出来ないので、必然、国内の権力の腐敗を暴く方向に向かうんだが、この描き方ではカタルシスは描けないし、描こうとも思っていないだろうから、なかなか難しい設定のお話作りになってしまったのではなかろうか。

最後に告発をする人は何かを失う人でなければいけない気もする。ここにハラハラするドラマがないので、クライマックスが盛り上がらないように感じた要因の一つに思えるのであった。
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