海老シュウマイ

Share the Painの海老シュウマイのネタバレレビュー・内容・結末

Share the Pain(2019年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

映画技法のところはシネフィルさん達におまかせなのだけど、主人公が影から現れたり、「橋」は何かの決断の時ってことなんだろうなぁ、川を挟んで私達こっち、お前らあっち的な画くる?こないかーとか楽しめた。

ただ、物語的には荒っぽすぎて、性暴力の話なのか、性同意の話なのか、愛情と性の話なのか、10代の性とオトナ(社会)の話なのか、いろいろ広がりすぎな気がする。
そしてラストの主人公の選択で余計モヤモヤが。
もちろんこれは私の読解力のなさが原因だろうけど。

同意のない性交渉=性暴力は間違いないけど、同意の任意性って難しくて、枕営業、お金のため、あるいは彼氏の機嫌が悪くなるのが面倒だから、形式的には同意があるように見えても、それって任意じゃなくない?もはや強制じゃない?って成分も感じるので、
本作の主人公が追い込まれたラストの状況はレイプと呼んでいい気がする。

で、それを「share the pain」として肯定的に描くのは共感できない。
もし、そんなディストピアを描きたいなら、彼がレイプしようとした時にその場で荒々しく掘られないといけないんじゃないかな、因果応報として。
なのに、その件は不問で最後にキレイキレイに掘られてるんだろう。キレイな映像でおぞましい行為を見せる映像表現?

もともとのスタンスとして、悪いレイプをなくすためには良いレイプは許される、みたいなメッセージを感じてしまったので厳しいと思う。
目には目を、仇討ち御免の時代でもないし、それを許さない社会を必死で作ろうとしてきたんだよ近現代社会は。