ジーナ

汝のウサギを知れのジーナのレビュー・感想・評価

汝のウサギを知れ(1972年製作の映画)
3.9
記念すべきフィルマ1,000本目の投稿は、やっぱり一番愛するブライアン・デ・パルマ監督の作品。
日本未公開でVHSやDVDすら未発売でしたが、CSザ・シネマでついに本邦初公開された。
町山さん、日本語字幕付の放送に導いてくれてありがとうございます。

ストーリーは脱サラした男がタップダンシング・マジシャン(なんじゃそりゃw)として生きていく姿を描いたコメディ映画である。
凄く面白いって訳ではないのですが、デ・パルマファンとしてはスプリット・スクリーンだったり、上から家の間取り全体を見下ろすアングル等の撮影テクニックを拝めるだけで満足w
また、資本主義からの脱却を決めた男が資本主義に囚われる皮肉の効いた展開も素晴らしい。

そして、何と言ってもヒロインが僕の大好きな映画「卒業」のキャサリン・ロスなのがめちゃくちゃ嬉しいのである!!
「卒業」といえばあのラストシーンが非常に有名ですが、そのオマージュをしてしまうというのが粋である。
ある意味、本作もアメリカン・ニューシネマの1つなのかもしれない。

デ・パルマファン以外にはオススメしづらい作品ですけれど(彼の映画はそういうのが多い)、ファンには彼のB級臭さがたまらないのだ。

なお、デ・パルマは途中でクビになってしまい、編集作業には関われなかった模様(笑)
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