だすぷーちん

プラットフォームのだすぷーちんのレビュー・感想・評価

プラットフォーム(2019年製作の映画)
4.0
目が覚めたら、そこは囚われの部屋。
みんな発狂級の扱いを受け、酷い目に遭う!

クソ人間映画です!

だすちーが言っているのではありません。

映画にでてくる囚われの部屋の囚人たちが、自分で、クソ、クソ、クソ、と、クソ発言を連発しておるので、やはりこれは相当なクソ人間映画なのかもしれません。

囚人は、あるルールのもとに集められたようです。

1 自ら志願した。主人公、ゴレン君もその口です。

2 罪を犯して、矯正の為に入った。ゴレン君のルームメイトが、その口です。いずれも、年齢制限があり、16歳以下の収監は、禁止されている(はずであった)。

3 囚人は、二人組で1フロアに1室、縦構造に作られた、12畳ほどのキューブ状の部屋に入る。部屋にはベッドが二つ、ベッドサイドには洗面台、トイレはない?
真ん中に四畳半ほどの穴が空いていて、吹き抜け構造になっている。最上階が1、その下に2,3,4.…のナンバーが割り振られ、第1層、2層…と呼ばれている。最下層は(ネタバレコメント欄) となっている。
実は、第0層という雲の上の世界があるらしい。
真ん中の穴の部分は、プラットフォームと呼ばれる台座の通り道となっている。
落ちると死ぬ、割とマジで。

4 食事はおそらく1日に1回、プラットフォームにどんとご馳走がのった状態で供給される、必ず1層目から下へ下るルールになっていて、ご馳走にありつけるのは、階層の順、食器の類いは、用意されないので手掴みで食う。途中で、汚く食い散らかす囚人がいると、そこから下の階層の囚人は酷い目に遭う、というか、100層目ぐらいからはそもそも食い物がなくなる。

プラットフォームは、生存者のいないフロアには止まらない。

途中で、下階層の連中に嫌がらせする為に、プラットフォーム上のご馳走に、クソをする奴もいたらしい。

食べ物をがめて、貯蔵しようとすると、部屋が熱くなったり、寒くなったり、がめた食べ物を放棄しない限り、中の囚人が死ぬまで温度変化が続く。

5 囚人部屋は、定期的にメンバーが入れ替わる。おそらく、月に1回。引越し日は、寝ているうちに管理者によって部屋移動されるらしい。どの階層に引っ越すかは事前に教えてくれない。したがって、目が覚めて、そこが、下層だったりしたら、次の引越し日まで、地獄が続く。

6 囚人は、収監される時に、私物を一つ持ちこむことを許可されている。ただし、タバコと食糧の程をなすものは不許可のようだ。

7 この建物には、看守はいない。したがって、殺人を起こしてもペナルティーはない。したがって、下層階の囚人同士が殺しあって、殺した相手の血肉で食いつなぐというケースもあるという。まさしく寝首をかかれるというレベル!

さて、釈放の日までゴレン君の心は折れずにいられるでしょうか。

この映画がよくできていると思えるのは、この監獄自体が、現代社会の縮図をシンボライズされているところでしょうか。

この社会は、まず、上層の人間が飽食をし、まわってきたその残り屑を、下層の人間の順番に食う。

下層の人間は必死です。

生き残る為に、人間の尊厳なんかかなぐり捨てて、他の囚人を襲うクソ行為に走るもの、そのクソ行為を止めさせて、共存をはかろうとするものたちが入り乱れて、凄まじい地獄絵図が展開されるのです。

今の日本にも相通じるものがあるのでは?とおもうのです。

なかなか無視できないレベルの、クソ人間映画だったのでした。
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