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花束みたいな恋をしたのTSのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.6
【日記的に追う恋愛物語】77点
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監督:土井裕泰
製作国:日本
ジャンル:恋愛
収録時間:124分
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 2021年劇場鑑賞5本目。
 菅田将暉、有村架純主演の王道恋愛映画というべきか。ただし、結末に関しては賛否両論になりそうですね。見ていてほっこりしますし、それぞれに感情移入してしまい、なんでここでそれを言わないのか、と心の中で突っ込んだり応援してしまったりする映画ですね。数年分を日記的に追っていくので面白いですし、鑑賞者もこの2人と同じくらいの時間の流れで過ごしているような感覚になります。やはり注目度は高いようで、他の作品の上映の時は空席が目立ちましたが、この作品の上映に関しては結構人がいましたね。

 大学生の八谷絹と山音麦は平凡な生活を送っていた。ある日終電を逃した2人はひょんなことから居酒屋で談笑をするのだが。。

 出会うまでがまあうまくできてるなと言いますか、終電を逃した見ず知らずの4人がそれから飲みにいくという展開なんてあるのか笑 コミュ力お化けじゃないと中々できない展開です。八谷と山音は趣味や考えが結構合うということから徐々に会話が弾み、会う頻度もあがってくる。相思相愛なのですが、はやめに告白しないとただの友達になってしまうという説を信用している山音は徐々に焦っていき何とか八谷に告白するというシチュエーションに持っていきます。このあたりが不器用ながらも自然的で、見ていて面白いです。

 見事付き合えてからの同居生活も良い。最初、かなり汚そうな部屋だったのに家具のデザインによってとてもお洒落な部屋に変貌したのは天晴。2人ののほほんとした生活の映像はとても印象的です。また、その年に流行したであろうものの固有名詞が出てくるのが面白いですね。スイッチを買いゼルダのゲームをするなんて中々タイムリーですね。

 さて、順風満帆な生活でしたが、恋愛を経験した人なら大体感じたことがあると思いますが、山音が就職してから倦怠期を迎えます。やはり仕事とプライベートの両立は難しい。しかも、このあたりから2人の価値観が噛み合わなくなってきます。ここが付き合うから結婚するまでの最大のハードルなのでしょうね。心の中で鑑賞者は応援をするのですが、果たしてこの2人の恋愛はどういう方向に向かっていくのか。改めて恋愛の難しさを示してくれていますね。

 概ね良作なのですが、個人的には終盤に関してはもう一捻り欲しかったですね。まあでもこの展開はある意味映画の展開としては少なめの部類に入ると思うのでいいかもしれません。間違いなく菅田将暉と有村架純のファンならば見て損はない映画でしょう。2人の笑顔が素敵な映画です。
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