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カモン カモンのshuntaのレビュー・感想・評価

カモン カモン(2021年製作の映画)
4.0
子どもの世界を大人がシンプルな質問で
ラジオで届ける仕事をする主人公。
色んな事情で甥っ子との数週間の生活を
送ることになった。子どもの世界を聞く
ことを通して、自分の過去や妹との関係、
死別した母のこと、自分の生き方を
見つめ直す話。

甥っ子がなかなか難しい。
手のひらに乗せようとするんだけど
全く乗らない。主人公は、手のひらを
広げる。今までの価値観がガラッと
変わる過程が描かれている。
ラストには結果的に手のひらに乗っている。

自分の価値観を変えるって苦しい。
人は変わらないから自分が変わるしかない。
でもそれは苦しい過程。
多様なものを受け入れるって簡単に言うけど
難しい。

人は年齢が上がれば上がるほど、そういう
機会が減って、凝り固まっていく。
だから、主人公にとって甥っ子との生活は
かけがえのない時間だったろうし、
甥っ子にとっても、自身をはじかない、
手のひらをひろげてくれるおじさんの
存在は大きいのだと思う。

作品自体は単調で、ちょっと時間を
感じるものであったが、物語の主題を
こうやって振り返ると素敵な作品だと
思います。
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