Ginny

エルヴィスのGinnyのレビュー・感想・評価

エルヴィス(2022年製作の映画)
3.5
エルヴィス・プレスリーの知識が、ピューと吹く!ジャガーのエルヴィソ・ポレスリーしかない人間だったので世界で一番好きな映画『ムーラン・ルージュ!』の監督バズの最新作でしたがスルーしてました。
でもアカデミー賞前に見なきゃ…とWOWOWで駆け込み。

バズマーククレジットがムーラン・ルージュのbeauty,truth,freedom,love,で湧きに湧いた。
からのDavid Wenham、Richard Roxburgh出演でさらに湧いた。ムーラン・ルージュキャスト。

前述の通りエルヴィスの知識がない人間なので、黒人街で育ち黒人の音楽のスピリットを持った白人だとか、人種分離が合法化されていた時代に批判されていた中で貫こうとした姿とか、今の時代よりエルヴィスが評価されそうな要素だなと。

オースティン・バトラー演じるエルヴィスを見てると誰かに似てる…ん?宮野真守?
もしかしてと淡い期待を抱いて吹替キャストを見たら小野Dでした_( ┐ノε:)ノズコー(おのでぃはおのでぃで最高です)
似てませんか?宮野真守。

ラスト、実際のエルヴィスの映像が出たときにあまりのイケメンに驚きました。
横顔ロバートパティンソンに似てるなっと。彼が演じてたらもっと闇感強くなりそうで別の作品になりそう。

今は政治のメッセージか、よっぽどのパワフルなエネルギーがあるか、見たことのない面白さがないと面白い!っとなれなくて、この映画もなかなか乗れませんでした。
キング牧師、ケネディ大統領の暗殺をうけて大佐の指示よりも、今自分が歌うべきものを歌って届けるとなった所から、お!と乗れました。
そこからは、スターの人生に悲しいかなよく見られる流れが。
転落と安易に言いたくないのが、薬物利用の軽視のせいだと思っているから。
アンナ・レンブケ著『ドーパミン中毒』を読んで、向精神薬の酷い中毒を知ったので、治療のためとはいえ薬を多用してしまうと心身のバランスが崩れて治療も何もないと思うので、昔は薬物治療への理解が乏しかったかもしれないけれどもうこれからはブリタニーマーフィーとかヒースレジャーとかそういう悲しい死はご勘弁願いたいので才能ある人たちのケアには慎重になってほしい。

海外はキリスト教信者が多く(この言い方…)自殺は許されず出来ないので、緩やかな自殺としてオーバードーズするというのを見かけたことがあるので、もし治療じゃなくてそっちだったら…いや、どちらにせよ心が壊れてるからケアなんですけどね、、。

トムハンクスの存在感が強すぎるし嫌すぎるしでトムハンクス嫌いになりそう(単純)。
ムーランルージュでユアンマクレガーがリチャードロクスバーグに夢中になったってのしみじみわかるようになった。
ムーランルージュの悪役みたいなポジションだったけれど怖すぎずコミカルさもありながら異常さも持ち合わせ最後まで存在感あるけれど主役2人より飛び越えない。絶妙なバランスで作品を支えた人だなと。
トムハンクスとオースティンバトラーはキャリアが違いすぎるというのもあるけれど、2人のバランスが、トムハンクス強すぎないか?と気になった。

映画を見る前はエルヴィスの何にファンが熱狂してるのかわからなかったけれど、動かず歌うカントリー歌手の演奏のシーンが入ることで、エルヴィスの動きが対比でよく目立ち、これは確かにみんな色めき立つのもわかる、と理解できたし、後半インターナショナルホテルでの公演も円熟味増してて魅力的だったと思った。

最近はリサ・マリ・プレスリー死去の悲しい報もあって切なくなりますね。
この映画の中のプリシラしか知らないですが、エルヴィスの状態や取り巻きがおかしいことをきちんと判断できて行動できて好感持てました。救えないのが難しいけれど。。

人を食い物にするヒトからは距離を取らないといけない。
Ginny

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