あすか

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!のあすかのレビュー・感想・評価

4.4
お久しぶりです。おおよそ2年以上ぶりのレビューになります。
色々あり過ぎてどこから言えばいいのか分からないので説明は省きますが、とにかくそんな中で、この作品は僕の心に刺さりまくりました。

ミュージカル『RENT』を生み出した実在の作曲家ジョナサン・ラーソンを描いた伝記映画

もうすぐ30歳。周りは出世していく中で、自分は何も残せてない、そんな焦りを日々抱えながらも夢を諦めきれず、何度も何度も曲を書き直す日々。

前半の描写がとにかく刺さる刺さる。

僕は主人公よりも約10個下で後数ヶ月で19歳になる世間的にはまだ若いと言われる年齢なのかもしれないけど、一年ほど漠然とした焦りが頭にずっとあってここ数ヶ月でその焦燥感がさらに大きくなっていました。
後一年で10代最後の歳。二分の一成人式から今の今まで、色々苦悩した9年間でした。でもそんな中で残せたものは特になく、ただただ経験として頭の中にこびりついているだけ。
ということにここにきてやっと気づき、ひたすらに焦りを感じていました。

だからこそこの映画のセリフ一つ一つがほんとに刺さりまくりました。

そんなこの映画の主人公ジョナサンを演じたのがアンドリューガーフィールド。

小3くらいの時、ちょうど10代に入る直前くらいにアメスパで初めて知り、そこからずっと大好きな俳優で、映画を本格的に観るようになって、好きな監督、俳優もたくさん増えていきながらも、やはり好きな俳優として心のどこかずっと残り続けていました。

そんな青春の思い出の一つである彼が今作の主人公を演じたことで、どこか懐かしさや儚さを感じながら観ることができ、そこでより感動が増したように感じます。


よくあるサクセスストーリーという訳でもなく、少し寂しさを感じさせるような物語がまた不思議な余韻を残してくれて、自分自身との向き合い方についても考えさせられました。

僕ももうすぐで20歳まで後一年となる歳。
まだ何も残せてないし焦りも依然としてあります。でも今作でその焦りをどこか一歩引いた状態で、考え直すことができました。
よほど好きな作品じゃない限り、あまり同じ映画を繰り返して観るということはしないのですが、この作品は定期的に観返す作品の一つになりそうです。

アンドリューには主演男優賞を獲ってほしい✨
あすか

あすか