シネマJACKすぎうら

バビロンのシネマJACKすぎうらのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
4.9
1920年代〜30年代にかけてのハリウッド黄金時代を背景に、束の間の成功を手にした映画人たちの悲喜交々(ひきこもごも)を描いた大作。変幻自在なカット割と音楽のシンクロが見事に絡み合い、登場人物たちが醸す躍動感、高揚感、焦燥感、絶望感などを「言葉抜きで」見事に表現していた。

そして、かつてサイレントからトーキーへの移行が映画業界に大きなイノベーションを巻き起こしたように、今、正に我々はさらなる大きな変革の時期に臨している事を<ノスタルジーや(一種の)憂い>と共に、この映画は暗示しているような気がする。
とにかく、言葉に言い表しようのない感動を覚えた作品。