人気女優だったソニア・ヴィーゲットは、何故国民から忘れ去られたのか。
彼女を政治利用する為、父親を不当逮捕したドイツ。
保護をチラつかせ、スパイになるよう要請した隣国スウェーデン。
恋人と家族、守るべき母国ノルウェー。
国と国、人と人の間に翻弄されながらも、強く戦い抜いた女性の物語。
最初は女優としての栄光の為もあったけど、双方から脅され、二重スパイにならざるを得なかったソニア。
戦争の時代がそうさせたのだとしても、圧力に支配され、従わなくてはいけない状況なのは不憫だよなあ。
スパイとして教育されたわけではない彼女が上手く立ち回れたのは、女優だったお陰なのかな。
家族を守りたいという気持ちは窺えたものの、もう少し心理描写や、彼女の信念のようなものが見たかった感もある。
長年「ナチスの女スパイ」として認識されていたソニアだったけど、2005年にスウェーデンよって自国に協力していたことが明かされ、名誉回復したそうです。ちょっと報われた。
