ようすけ

ロックンロール・ストリップのようすけのレビュー・感想・評価

4.0
木下半太と言えば「悪夢のエレベーター」を読んだ。

緊急停止したエレベーターに、ヤクザ、オカマ、自殺願望の女と閉じ込められていた。浮気相手の部屋から出てきたばかり。しかも、三人には犯罪歴があるらしい。

想像を絶するコメディサスペンス。
読んでいて脚本家かなぁと思ったら映画監督だった。それが数年前。

そんな監督の自伝的作品らしい。
いやぁお金を稼ぐって大変なことだよね。大昔に必死に動物を追いかけて嫁さんと家族の飯を狩っていたころの思いを忘れているなぁ。ストリップ劇場の人々や劇団員を見ていると、金を稼ぐ大変さがよく分かる。というか思い出す。毎日同じことの繰り返しで金を振り込まれるだけだと忘れてしまうのかなぁ。

「毎日同じことを繰り返して繰り返してやっと賃金が貰える(彼女の父)」
「実際に見た人、経験した人に良いと言われて始めて行く気になる。商売の基本。(居酒屋のマスター)」

いや、そうです。その通り。
夢を追いかけていながら、実は変わる勇気がない現状から、変わっていく所も良かった。ゆうたは劇場のお姉さんがたの気持ちも分かっただろうか。

それにしても彼女の父親が格好良いなぁ。「ほれ、やる。」で何か救われた。
ようすけ

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