スカポンタンバイク

セイント・モード/狂信のスカポンタンバイクのレビュー・感想・評価

セイント・モード/狂信(2019年製作の映画)
4.2
面白かったなぁ。

カトリックの敬虔(または狂信的)な信者になったモードが、どんどん自分の妄想と神からのお告げを混同していく様子が全編にわたって描かれる。
しかし、基本的にモードの内面には入っていかないため、彼女が実際どんなお告げをうけているのか、本当にお告げを受けているのかは分からない。そのため、観ている側としては客観的にモードがおかしくなっていく様を見せられ、「狂ってるなぁ」と思いながら、どんどん笑えてくる。
最後の方で遂に神の声が観ている側にも聞かせてもらえるのですが、

「何をすればよいのですか?」
というモードに対して、
「君にはもう分かってるはずだ」
という何の中身もないお告げが返ってくる。

こんなお告げで今まで動いていたのかと想像すると一層笑えてくる。

そんな彼女が迎えるラストにはもう爆笑。
どこまで狂信といっても、「あ、やっぱり人だよね」と心底思った。