吉田ジャスティスカツヲ

鹿の王 ユナと約束の旅の吉田ジャスティスカツヲのレビュー・感想・評価

鹿の王 ユナと約束の旅(2020年製作の映画)
4.3
物語序盤の昔話によると、かつて鹿の群れ🦌を狼の群れ🐺が襲ったことがあったそうです。
そのとき取り残された幼い鹿を救うため、もう若くないオスの鹿が身を呈し、一頭で狼の群れを引きつけながら森の中に消えていった…

人々はそれを【鹿の王の振る舞い👑】と呼ぶようになったそうです。


さて正直に申し上げまして🤫
複雑な世界観の原作本を、どうやって映画として表現されるおつもりか?
惜しむらくは【時間が足りなくて、やりたいことを幾つも端折ってしまった】のだろうな。
…というのが大きな感想です。

しか🦌しそれでも、限られた時間内で【描くべきことを徹底してソリッドに絞ってきた】その結果…

パンデミックとその解決法の模索、
人間の間の絆と分断、
生と死、
【2022年の現代に通じるそんな要素】を原作から抽出できましたよ。
色彩を活かした映像により、それらのテーマは明快に迫ってきました👍

削ぎ落したが故に大急ぎで物語を言葉で補完する点は、ファミリー向けのアニメーションとしては理解しづらく減点要素。
その反面、そんな行間ゆえに大人の鑑賞に耐え得る作品となったのも事実🤔


じっくり向き合えば向き合うほど、確かな歯応えを得られる佳作ですよ👏