若色

プロミシング・ヤング・ウーマンの若色のレビュー・感想・評価

3.8
「テルマ&ルイーズ」で決定付けた男性社会への反骨精神は、テルマ〜の公開から12年経った2021年でも、女は死の形をとらないと反撃できないのか。

映画のつくりが超わたし好みの映画だった。聡明で美しいヒロイン。オシャレでカラフルなファッション。食べるシーンは多め。音楽もかっこいい。ということで点数は必然的に高くなった。
優秀な医大生であり、将来有望だった主人公キャシーは今はコーヒーショップを開き、週末にはクラブで酔い潰れたふりをして、誘ってきた男性をなんかしらの方法で痛い目いあわせている。彼女は大学時代に親友ニーナが酔い潰れた末、複数人にレイプされ自殺をしてしまった怒りの矛先を、誘ってくる全男性&見過ごす全人類に向けている。
印象的だったのは彼女の部屋。
実家の両親と暮らす彼女の部屋は年齢にそわないほどかわいらしく、宝物箱の中に住んでいるようだ。おそらくニーナの事件が起きた時点で、彼女の精神年齢ば実年齢より若かったために、親友ニーナを盲信し、ニーナを失ったことで、時が止まってしまったのだろう。
最後の最後まで自分の都合のいいように解釈し、身勝手な行動に出る男達には、マジでチ⭕️コを切って仕舞えばいいのにって思ったけど、思わぬカウンターパンチにはスカッとする。
でもやっぱり女が男社会にくってかかるというのは、2021年においても命を代償にしなければならないのかと暗い気持ちになった。
若色

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