うーん、作品をどうこう言う前に、アニメ映画において必然であるべきものが満たされてない時点で微妙である。
例えば東宝アニメ祭で聖闘士星矢を見に行って、作画が河合先生だったらどう思われるか？いや、言い過ぎだった、佐々門先生としておこう。どうだろうか？
テレビ、配信サービスなら、まあしょうがないよね、と諦めもつく（いやつかない！）が、コロナ禍の中、自粛警察の目を回くぐって、金を払った者の心境としては、やや不満の残るものとなる。
テレビシリーズでも後半からそうであったが、まさか、劇中、全編においてこのクオリティーの絵を見せ続けられるとは思わなんだ…
どこぞの脱税アニメ製作会社を見習えと言いたくないが、作画の安定さにおいては見習ってほしい。
しかもストーリーもなぁ。かつての劇場版もそうだが、セキュリティーが脆弱過ぎる。こうした高度に発達した情報社会だからこそ、セキュリティーも発達してるだろうに、一点突破したらそこからいくらでもやりたい放題というのは、有り得ないでしょう。
三期自体評価が分かれてるが、やはりキャラが多過ぎだし、明らかに幾つかのキャラは造形も役割も被っている。また、多くのキャラに見せ場を作るためにそれぞれが細切れで物足りない…Sinners of the Systemのように、各キャラごとに短編映画を作ってくれた方が良かった。
しかも、割と今回の落ちは見え透いてるという、ああ、結局、それなの？みたいな展開で、どうにもなぁ。回を重ねてく度に敵キャラの小物感をましてどうするのか？
でも、理念や社会制度の思想実験場ともいえる、PSYCHO-PASSという世界観はやはり好きだし、政治的なエッセンスを取り入れていく、この展開は嫌いではない。ただ、絵は最低限、やはり頑張ってもらいたい。
