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ほんとうのピノッキオのayellowbirdのレビュー・感想・評価

ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)
3.7
有名な児童文学“ピノッキオの冒険”を、イタリアの鬼才マッテオ・ガローネ監督が映画化したダークファンタジー!
ジェペット爺さんの家を飛び出したピノッキオが繰り広げる奇想天外な冒険を、社会風刺や示唆に富んだ物語として描く。貧しい木工職人のジェペット爺さんが丸太から作った人形が、命を吹き込まれたようにしゃべり始める。ピノッキオと名付けられた、そのやんちゃな人形は、ジェペットのもとを飛び出し、導かれるように森の奥深くへと分け入っていく。“人間になりたい”と願うピノッキオは、道中で出会ったターコイズブルーの髪を持つ心優しい妖精の言いつけも、おしゃべりコオロギの忠告にも耳を貸さず、ひたすら命がけの冒険を続けるが…。2021年・第93回アカデミー賞で衣装デザイン賞、メイクアップ&スタイリング賞の2部門にノミネート。

純粋に良質な児童文学の映画化! 題名に“ほんとうの”が付いていたり、宣伝が“ダークファンタジー”を強く押し出していたので、どんな恐ろしいピノッキオが出てくるのかと若干引きぎみに観ていたが、さにあらず。親思いの心優しい木人形“ピノッキオ”が描かれている。強いて言えば、世間知らずの子供であるが故に、悪い大人にそそのかされ、いろいろな難儀に巻き込まれがちだということ。でも、そこから引き上げてくれる優しい妖精がいて…。
登場人物など、原作を大幅にアレンジしてくる最近のディズニーの実写版より、よほど好感が持てる作品だと思う。
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