ひば

罪と女王のひばのレビュー・感想・評価

罪と女王(2019年製作の映画)
4.2
キャリア、家庭、経済力、社会的奉仕、権力に繋がるあらゆるカードを手にしていたら一番に"見栄"のガードを固くする。"見栄"が破れかけたら人は信頼を盾に問題を煙に巻く。本当に嫌なのは一度崩壊させた上に新たな別の信頼関係を築き、それを大人の証としての特別な結び付きを被害者が誇れるようになる瞬間。信頼の起因が人柄と言動ならば一方を守りながら同時に一方を虐げることも可能で、これが心ある人間だということを私たちに刻み付ける。
見た後、年上の男性と若い女性との関係より年上の女性と若い男性との関係を人々が過度にロマンチックに捉える傾向があるという記事を読んだ。普通に映画は最悪だったし、仮に男女逆だったとしたら世間からのバッシングはすごいだろうし、人でなしの父親として描写するであろうところを母親で描写すると、いえ母にもそう至ってしまった哀れな理由が…と心に病む部分があったことを探ってしまうのではないかとわりと容易に想像できてしまう自分をじっとり見られているようでやだみが凄かった。そしてもし自分が同じ程の権力を持ったとき、一体どこまで支配欲をコントロールできるか背中に汗が伝う


引用:
女性による"性的虐待"はロマンチックではない『罪と女王』北欧発、新たな衝撃作:「観客が感じる不快感を作り出すために明示的なセックスが必要だった」監督語る http://www.webdice.jp/dice/detail/5952
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