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あの頃。のdaiのレビュー・感想・評価

あの頃。(2021年製作の映画)
4.6
松坂桃李扮する劔は人生のどん底にいた。そんなある日、松浦亜弥の『桃色片想い』のミュージックビデオを見て、自然と涙が出てくる。すぐさま、CDショップへ出かける。松浦亜弥のCDを買おうとした矢先、店主からファンの集いのチラシをもらうのである。そこから劔はハロープロジェクトにどっぷりハマっていく。

まず何より、映画の中の松浦亜弥に見惚れてしまった。当時、あのミュージックビデオに特別何かを感じなかったが、2021年の今、松浦亜弥のミュージックビデオを見るとなんだかとてつもなく神々しいものを見ているような気分になった。今のアイドルにはない当時の松浦亜弥の特別感は言葉では言い表せないものであった。

アイドルがグループを卒業するように
ファンもコミュニティを卒業していく。
脇目も降らず何かに入れ込み熱狂していること/できることは幸せなのだ。
仕事を持ち、家庭を持ち、社会と接続していくに連れ、色んなことへ目を配らなければならず、結果、あの頃のように入れ込むことが不可能になる。とはいえそのコミュニティでできた仲間は永遠なのだ。

あの頃。
というタイトルがまさにピッタリの映画。
素晴らしい映画でした。

追記:
20220829 再視聴
dai

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