kalinda

ふたつの部屋、ふたりの暮らしのkalindaのレビュー・感想・評価

3.8
監督は本作が長編デビュー。
2021年・第46回セザール賞 新人監督賞 受賞


70歳を超えても、
お互いをあんなに強く大切に想える関係は
とても素敵やなぁ…。
その相手が同性であっても、異性であっても。
好きな人に見せる笑顔が、
とても微笑ましく可愛らしい。

ただやはり、秘密の関係。
フランスはLGBTQに寛容な感じがしたけど、
そうじゃないのかな?
いくら寛容な国であっても、
家族にとったらまた別の話しなんかな。

結婚、出産、子供もお孫さんもいるマドレーヌ。
独身のニナ。

ニナはちょっと過激やなと思う。
1人で突っ走れるし、
相手を想う気持ちが強すぎてるからかな、
それはアカンわ…という行動や言動が多い。
家族がいるとそう簡単には行動を起こせないのに。
マドレーヌの気持ちも
愛しているなら理解してあげて欲しかったな。

病気や介護など、
それまでの関係が秘密であるが故に、
一筋縄ではいかない。
ニナの必死さが、
この作品がサスペンスと
言われてしまうんかもやけど、
サスペンスではないかな。
ちょっとハラハラはしたけどね。

2人の思い出の曲
『I Will Follow Him』
歌詞が素敵。
・天使にラブソングを
ゴスペルアレンジとは違った
しっとり大人の曲。

LGBTQを中心に描いている作品やけど、
誰しもが通る、
年齢を重ねていくということも、
丁寧に描かれている。
不穏な雰囲気、耳に残る音、
トーンを落とした映像なども含め、
よく出来てる作品やなぁと、
シンプルに感じました。
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