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ドリーム・ホースのhuaのネタバレレビュー・内容・結末

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

馬映画にハズレ無し。は今のところ本当だ。
本作もとても楽しめた。

イギリス、ウェールズの小さな村での話。
子ども達も独立し、話を全く聞いてない夫との二人暮らし、パート勤めと親の介護が生活の全てのような主人公が、「朝目覚めた時にワクワクするものが欲しい。
人生が変わると思わせてくれるような何か。」という思いを強くする。

あるきっかけから、馬主になりたい、なろうと決心し、牝馬を買い、仲間を募り(組合を作り共有馬主となる人)、仔馬を産ませて育て、調教師に売り込み、初レース、初勝利と進んでいく。
展開がとにかく早い。

競馬の話であるが、騎手には全く焦点は当たらない。調教シーンもない。本作は馬主に主軸をおいている。

競走馬はペットではない。
生産から携われば、当然愛情が芽生えるから、20人もの共有馬主達と意見が分かれることもあるだろう。
高額トレードや安楽死の問題など正解のない選択に幾度となくぶつかる。

本来なら安楽死を選んでもおかしくない状態から、諦めず治療をし大怪我から復活したとき、「ドリームは本当に走りたかったのか」、人間のエゴではないかという疑問は残るものの、実際のドリームが引退後も穏やかに過ごせたと分かってホッとした。

レースシーンは迫力があって手に汗握る。
スタートがロープを張るだけでゲートがない。一斉スタートできているのか甚だ疑問、というか不安。
障害を飛ぶレースも見慣れないので、引っ掛かって落馬するリスクも高く、観ていてヒヤヒヤする。
しかし、何よりも実際のレースをYouTubeで観たが、とにかく距離の長さ(6,154m)と障害の多さに驚く。
競走馬のタフさは半端ではない。
ゴール前にはヘトヘトになっているのが分かるほど。
勝ち負けよりもまずは無事に走り終えてほしいと祈るようなジャンと同じ気持ちになった。

ドリームは追い込み馬。
必ずスタート後、ほぼ最後尾にいて一頭一頭抜いていき、先頭に出るというレース展開も熱くなる。

それにしても馬はやっぱり可愛い。
本作のドリームは栗毛で白い靴下を4つ履いている。
ジャンが組合を立ち上げ、2019年に生まれた仔馬がどうしているのか気になるところ🐎🐎🐎
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