▼他人事では無いテーマを題材とした作品
認知症を患う81歳のアンソニー。その娘のアンが介護を行う日常を描いた作品。フィクション作品であるが、他人事ではないことを感じさせられた。認知症を患うことで、患った本人が体験する出来事やその家族が抱える苦悩を描き出されていた。もし自分の親が認知症になったら、自分が将来認知症になったら。他人事ではなく、自分ごとのように考えさせられる作品となっていた。
▼リアルさを感じさせる演技と演出
誰にでも起こりうるテーマであるかはこそ、自分ごとのように感じられたことはあるが、それに加えて、リアルさを感じさせる演技と演出も大きな要因の1つだった。今の時間が分からない、今起きたばかりと思いきや夜になっている、過去にあったことが記憶からさっぱり抜けているなど、認知症患者が体験するであろう出来事を、一連の流れを保ったまま時間軸を変更する演出で再現。それに加えて、アンソニー・ホプキンスの認知症患者を再現した白熱の演技によって、認知症といった病気がどのような病気なのかを、患者視点で体感することができた。演技と演出共に、最高の出来だったので、個人的にはとても良かった。
▼まとめ
明るいテーマの作品ではないが、自分にも起こり得る内容だったので、自分の間に起きたらどうしようと作品に引き込まれてしまった。アンソニー・ホプキンスの演技が凄く良かったので、これを機に他の作品も見てみたい！
