このレビューはネタバレを含みます
アル中でゲイのおいたんカップルと巡るほっこりロードムービーと思いきや、終盤結構重かった... けど、よい映画だったと思います。おいたんのサングラスがよう似合っとった。おいたんの恋人おヒゲさんがいい味出してる。
遺言という形で爆弾を仕掛けた父親の意図は、いろいろな解釈ができそう。その後の展開を父が見たとしたらどんなことを思うのだろうかと考えてしまいましたが答えはないですね。
この分野で信仰で苦しむ市民を描くのは最近の流行りのような気がします。Love, Simon (2018)のスピンオフのhuluドラマ(日本ではディズニー+)のLove, Victor (2020)、教会大好きコミュニティを皮肉ったHenry Gamble's Birthday Party (2015)、熱心なイスラム教徒が主人公のBreaking Fast (2020)、ミュージカルでもBook of Mormonがついにコロナ明けブロードウェイで10年のロングランを迎えます。
この手のものは信仰心の薄い典型的日本人の私からすれば、馬鹿げたことで悩んで滑稽だなあとなるのですが、本作は例外ですごく沁みました。お墓で泣くシーン、母の元で泣くシーン、どっちもすごく胸が締め付けられた。アメリカ南部の優しい光が印象的な作品でした。
