その医師は天使か、それとも悪魔か。
_
小学生の男の子からお父さんがお医者さんに殺されたという通報が入り、犬養(#綾野剛)と高千穂(#北川景子)は事情聴取をする。
そこからわかったのは、担当医とは別の医師が自宅に来て、その後父が死亡していることがわかる。
その医師はドクターデスと呼ばれており、安楽死を望む者から支持されていた。
_
ドクターデスの遺産、観てきました。
別に面白くないわけではなかったけど、やはりインパクトには欠けるといった感じだろうか。
テーマ的にはとても面白い題材のはずなのに、脚本の詰めが甘いので、突っ込みたくなる箇所がいくつかあった。
人の死というデリケートな題材なだけに、うまく見せればもっと当事者意識とか現実味を帯びた映画に化けたと思う。
しかし、それを無理矢理エンターテイメントに仕立て上げた感が否めないので、やっぱりちょっと物足りなかったかなぁ。
綾野剛と北川景子はいい演技してた。
北川景子のビンタはインパクトあってよかった。
俳優陣は総じていい演技してたのに、勿体無さを感じざるを得ない。
安楽死の是非を問うなら、あそこまで敵を快楽殺人者に仕立て上げなくてもいいと思う。
むしろ、自分たちこそ楽に死なせてあげずに苦しみながら生き続ける道を強要する立場なのだから、その葛藤とかを描くべきなのではないかと思った。
死は悲しいけど、死=悪ではないはず。
だからこそ、その辺がもっと観たかったかな。
たしかに誰が犯人なのかとかは中盤まで分からなくて、その辺は楽しめたからいいけど、後半から迷走気味だった。
自殺がこんなにも多くて、絶望に満ちた世の中なのだから、安楽死を望む気持ちがわからないわけではない。
それを断固として否定する気にもならない。
多分安楽死を認めたら、めっちゃ希望者増えそうだから国が規制かけてる感はあるけど、色んな捉え方がある。
そういう意味では、解釈が多くて、楽しめたと思う。