少年グレンとその悪友アルは、裏庭の端に開いた穴の中から不思議な石を掘り出した。
水晶のようなその石は近くにあったスケッチボードに、不可思議な文字列を描き出す。
奇妙に思いながらも、その文字を読み上げてみるグレン。
実は庭先に開いた穴は、冥界へとつながる“門(ゲート)”であり、その不思議な石が描き出したのは、そのゲートを開く呪文だったのだ。
『ゴーストバスターズ』のスタッフがSFXを手がけた傑作ホラーアクション。
珍しいカナダ産の、80年代らしいSFXホラーというよりはオバケ屋敷風ファンタジーって感じです。
グレン少年宅の裏庭に、魔界へ通じる穴が開き、奇怪な小悪魔=ミニオンたちが現れる。
両親不在の折、グレンは姉のアル、親友テリーと共に、穴を閉じるため奮闘する・・・・というお話。
ホラー版『ホーム・アローン』みたいな内容。
少年たちが活躍するホラー映画なので安心して見られるものの、基本的には死の臭いがそこら中にしていて、悲しい気持ちになる。
そして『ロード・オブ・ザ・リング』でオスカーを受賞したランディ・クックによるこの手の映画に欠かせないクリーチャー効果もすばらしい出来で、モンスターの種類は少ないながらラストに登場する巨大な悪魔は大迫力です。
ちなみにメインで登場するモンスターは小鬼のミニオン。
ちっちゃいながら集団で襲いかかってきたり、死体に化けたりとなかなか手強い奴なんです。
倒すとナメクジのような無数の塊になって、猛スピードでうねうねとどこかへ消え去ってしまうのが気持ち悪くて印象に残ります。
そして今にはないアナログの良さがふんだんに使われ、映像もすばらしい。
ラストの盛り上がりはなかなか面白いし、特殊効果も良かった。
この、ちょっぴり懐かしい感じがたまらない。
ただ、ストーリーとしてはちょっとまとまりがなくて、結局なんだったのかよく理解できない部分もありました。
また、エグイ場面もないし、悪魔が復活っていっても、一つの家の中での出来事でそんなに暴れまわらないので、観る人によってはちょっと期待ハズレになるかもしれません。
とはいえ、80年代のアメリカンファミリーがモチーフになってて、『グーニーズ』とか『バタリアン』とかその辺が好きな人にはお勧めできる。
しかし子役の頃のスティーヴン・ドーフって小太りだったんだね。