廉価版・未知との遭遇、はその通りなんだけど、作り手は寧ろ初期タランティーノ的な会話劇、そのガジェットとしてUFOという座組を志向してるように思う。
クセのある長回しとカメラワーク。とっ散らかる伏線と、実はそのものズバリだった証言。何かある、捻ってくる、と見せかけてかなり古典的なオチに落とし込むのも嫌いじゃない。結構ストレートな出口に辿り着いてるんだけど、何かイマイチ消化不良感漂うのもいいですね。
それはつまり、作り手側があっさり色々見せてるようで、観る側が本当に観たいものを敢えて見せてない、そこは会話の端々から余白を想像するしかない、という意地悪というか作り手側の知的な狙いゆえですかね。
嫌いではないです。
古典的なSF作品への造詣と敬意も深く、この監督、僕は好きですね。次はしっかり結果を求められる商業作品で本領を見たいです。
