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最後にして最初の人類のkyokoのレビュー・感想・評価

最後にして最初の人類(2020年製作の映画)
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ヨハンヨハンソンの初であり遺作でもある長編監督作品。
旧ユーゴに作られたモニュメント「スポメニック」のショットだけが延々と続くもんだから、ついうとうとしてしまい、ティルダスウィントンに「忍耐強く、聞いてほしい」と言われて「ごめんなさい」ってなった。

20億年後の人類〈第18期〉が〈第1期〉の我々に助けを求めている。
ヴィルヌーヴの「メッセージ」のイメージが浮かんだ。ここから20億年先までは直線のようでいて、実はぐるりと「環」になってつながっているのかもしれない。
20億年後の人類のために何をどうすればいいのか、私たちは繋がっているのだから、言わなくても分かるでしょ?と言わんばかりに〈第18期〉ははっきりとは教えてくれなかった。

近づきつつある人類滅亡に慄く〈第18期〉の気持ちに同化するかのように、ヨハンヨハンソンの不気味な音楽が劇場を震わせる。本当に怖かった。劇場じゃないとこれは体感できない。
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