葬儀場で殺人事件が起こるが、容疑者は母だった。母の潔白を証明するため弁護を引き受けるが…。
シン・ヘソン×ホ・ジュノ共演のサスペンス。
マッコリに入れられた農薬、認知症の母、近所から恨まれていた父など、いろんな背景が点々と散りばめられていて、家族の為に翻弄されていく主人公と共に謎を追いかけていく展開が面白い。
表の顔は人当たりが良いが、裏の顔を持つ市長演じるホ・ジュノの二重人格的な豹変が怖くて上手いし、冷たい印象を与える母の娘を演じるシン・ヘソンの抜かりない行動力で窮地に立たされていく様子に、だんだんこの主人公に共感していく私がいた。
この作品、いかにも悪人にしか見えない市長と、母を弁護する娘の対立が描かれているが、この二人が同じシーンを演じている場面はあまりないのに、劇中常にバチバチの火花が飛んでるように見える演出も良かった。
子供の時には分からなくても、大人になり、分別がつくと分かる事がある。
司法の判断を仰ぐ判決を、この作品を観た人がどう受け止めるのかはその人次第なのかもしれない、という終わり方も悪くないと感じた。
